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中橋愛生(NAPP)の不定期日記
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 昨日行われた、全日本吹奏楽コンクール全国大会・高校の部を、前半のみ聴いてきました。
 実は普門館でのコンクールを聴いたのは初めてです。

 前半は前半だけで、後半は後半だけで順位が付く、というシステムがいまいち納得できませんが、そうなってるのだから仕方が無いですね。

 私の「科戸の鵲巣」を演奏して下さった春日部共栄高校吹奏楽部は、金賞を受賞されました。高校生で「あの曲」をあそこまでのクオリティで演奏出来ることが何よりの驚きです。生徒の皆さんや先生方の頑張りに心から拍手。

 他の団体は、順当な結果になっていたと思いますが、 多くの団体の中で、特に福岡工業大学附属城東高校の演奏が、群を抜いて素晴らしかったように思います。素晴らしい緊張感の持続。計画的で周到な展開。ソロの上手さと、アンサンブルの豊かさ。あんな演奏ができるなんて、今の高校生は凄いですね。

 あとは、惜しくも銀賞でしたが、高岡商業高校の「ローマの祭」もとても面白く聴きました。ああいった演奏が出来る生徒さんたちは、幸せですね。うらやましくも思いました。

 後半の部は聴けませんでしたが、おそらくこちらも熱演だったのだろうと推察します。


 さて、最新の会報「すいそうがく」に、再来年の課題曲について気になることが書いてあります。

http://www.ajba.or.jp/suisougaku173.pdf

 2008年の課題曲は、1993年以前のスタイルに近いものにする、ということでしょう。(10ページ参照)
 ポイントをまとめると次の通り。

  イ:行進曲2曲を含む多様なもの
  ロ:3分〜4分
  ハ:「技術的にやさしく、親しみやすい
    旋律のもの」という趣旨を更に徹底させる
  ニ:課題曲5枠は存続。マーチ/それ以外は不問

 ポイント「ハ」がどうなるのかが未知数です。次の要項はどのような表現で記述がなされるのでしょうね。「標準音域表」は改善されるのか、「親しみやすい旋律」や「易しい技術」についての指標は出るのか。そして、誰かが監修に入るのか。

 また、「朝日作曲賞」。1993年までの傾向からして、マーチで朝日賞を取るのは至難の業のように思います。きちんと勉強した人が公募に出す場合、やはり賞は狙ってくるでしょうから、出すとすれば行進曲以外のスタイルで書いてくるでしょう。これまでの制度でよかったのは「これまでにない行進曲」が 生まれる可能性があったこと。それほどの成果を上げる前に改訂されてしまうのは、少々惜しい気もします。
 そして、もう一点。2008年には浦田健次郎氏への委嘱作品があることがすでに公表されています。この委嘱作品が「マーチ」なのか「それ以外」なのかが分からないと、どちらの曲種に出した方が課題曲に採用される率が高いのかは不明な訳です。応募するつもりの人で気にする人は多いと思うのですけどね。

 今後の委嘱作品が「マーチ」なのか、「それ以外」なのか、というのは意外に大きな問題です。朝日賞よりも課題曲狙いの人がどちらの曲種を書くか、というのはこれで左右されるかもしれません。それによって、応募比率が変わる。どちらかの曲種に良作が集まる可能性が変動する。かも、しれません。
 個人的には、課題曲5を委嘱作品に固定しちゃえばいいのに、と思うのですけどね。
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NAPP
年齢:
45
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性別:
男性
誕生日:
1978/06/19
職業:
作曲家、のはず
自己紹介:
作曲家。
東京音楽大学・非常勤講師(作曲)。
NHK-FM「吹奏楽のひびき」担当。
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