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中橋愛生(NAPP)の不定期日記
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 明日から約二週間ほど外出するので、しばらくレスポンスが悪くなります。


 一題目。

 掲示板にも案内がありますが、このたび「管打合奏セミナー」というメールマガジンが「まぐまぐ」より発刊されました。「管打合奏に関連する多様な話題(作品論、演奏論、社会史、比較文化論等)を取り上げますが、学校吹奏楽や音楽教育の枠にとどまらず、吹奏楽に関心のない方々にも楽しんで頂けるような個性的な内容を目指し、管打合奏の知られざる局面を明らかにして」いくメールマガジンです。

 発行者は、当サイトの最古参のゲストでもある尾上さん。執筆者としては様々な方面から参加頂いており、「吹奏楽」を多角的に論じていく予定です。
 現時点での執筆者(順不同・敬称略)は、

 ・中橋 愛生
   (私。作曲家)
 ・関口 義人
   (「バルカン音楽ガイド」「ブラスの快楽」等の著者)
 ・斉木 小太郎
   (音楽雑誌編集者)
 ・石塚 潤一
   (音楽評論家。当サイトでもお馴染み)
 ・益野 大成
   (札幌同人吹奏楽団指揮者。当サイトでもお馴染み)
 ・尾上 伸二
   (「管打合奏セミナー」MM発行者)

 となっています。なかなか大規模なプロジェクトで、非常に読み応えのあるMMになると思いますので、ぜひ皆様の購読(無料)をお待ちしています!

 登録はこちらから↓
http://www.mag2.com/m/0000167943.html



 二題目。

 9月9日に、アクロス福岡シンフォニーホールで行われる龍谷大学学友会学術文化局吹奏楽部の九州演奏旅行福岡公演において、私の作品「玻璃ぷりずむ ―吹奏楽のためのテクナル・ミニマリズム」が演奏されます。色んな意味で大変な曲(笑)なので、なかなか実演に接することのできる機会はこの先も少ないと思います。そもそも九州で私の曲をやることも珍しい(爆)ので、お近くの方は是非ご来場下さい!
 また、この演奏会では外囿祥一郎さんも出演されますので、その意味でもお勧めです。

 詳しくはこちらから↓
http://ryukoku-suisogaku.com/news.html



 三題目。

 9月4日は、ガレリア・ウインドオーケストラの第三回定期演奏会が、大田区民ホール・アプリコで行われます。
 以前にも書きましたが、今回演奏されるゴードン・ジェイコブ(管弦楽法の本の著者として「ゴードン・ヤコブ」としても知られる)の30分を超える大曲「祝典のための音楽」が珍しいです。全曲版の音源は(少なくとも私の探した範囲では)出ていないので、貴重な演奏機会です。
 また、例によってプログラム解説に仕掛けを組み込んでいますので、来場された方には「イギリス」以外のこのプログラミングの意図(二つ)が分かると思います。「1組/2組」をどう扱うか。ここがポイントですね。かなり力を入れて書いてますので、ぜひご来場下さい。(と、私は行けないのですが)

 詳しくはこちらから↓
http://sound.jp/galleriawind/topics_html/concerno3t.html
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 噂のiTMSにアクセスしてみる。う〜ん、曲単位で買えてしまうのはすごいな。正直「これだけ聴きたいのに」と思ってCDを買う事はよくあるだけに、魅力的に見える。

 で、とりあえず吹奏楽関係がどうなってるんだろう、と思ってみる(笑)
 クラシックのページにアクセスすると、偶然なのかしらないけどクラシックの「Today's トップソング」は画像の通り。4位に瀬戸口藤吉「軍艦行進曲」が来てるのが興味深いところ。5位と9位に入ってるスーザとタイケが入ってるというのも、意外に吹奏楽率が高いのか、はたまた偶然か?でも、7位に道化師の吹奏楽編曲版が入ってる、というところから見るに、たぶんiTMSでクラシックを購入する総数自体が少ないんだろう、というのが真相か (;^_^A

 吹奏楽曲を探そうとしても「吹奏楽」ではそんなにヒットしないし、「佼成」「シエナ」ではゼロ。今の段階で最も多くヒットさせられるキーワードは「自衛隊」っぽい。
 このキーワードでヒットする曲のほとんどに作曲者に関する情報がないことが不親切。CDDBに登録した人の問題?でも、ちょっと詳しい人が見れば、ここにある曲はいずれもユニバーサル・レコード社のCDに収録されているもんだということに気付くはず。ということで、下記を参照すれば作曲者名も分かります。

http://www.universal-music.co.jp/classics/release/brass_concert/brass_concert.html

 そう、なんと一柳慧「ナグスヘッドの追憶」がiTMSで売られているんですね。記念すべき日本の現代音楽系吹奏楽作品でのiTMS第一号。
 他にも、黛敏郎「黎明」(「祖国」もあるけど、どちらかと言われればこちらをお勧め)あたりもいいですね。ユニバーサルのマーチは評価が高いので、そこらへんを買ってみるのもいいかもしれません。「CDを買う勇気はないけど、1〜2曲位なら聴いてみっか」という人がいましたら、ここらへんがお勧めです。ちなみに私は全てディスクで持っていたり(爆)

 iTMSが浸透するとCDが売れなくなるのでは、という話はよく聞きますね。はたしてそうでしょうか。確かに現状のままだとiTMSにシェアを奪われてしまう可能性は高いのかもしれません。要は、レコード会社側が「現物を所有するメリット」というのをどれだけ高められるかどうかの問題。その一番手っ取り早い方法は、ブックレットの充実でしょう。「解説を読んでみたい」と思わせることができるか。それにはよい執筆者をどれだけ確保できるか、という問題もある。少なくとも、今までの吹奏楽のCDのブックレットはお粗末すぎた。この現状を打破するきっかけにでもなってくれれば、と密かに期待しています。


 さて、明日から三日間、サントリーサマーフェスに通うつもりです。明日はシャリーノ他のオケ作品展、明後日は芥川作曲賞、明々後日はシャリーノ他の室内楽展。この手の演奏会に行くのはなんだか久し振りになってしまったので、楽しみです。ワクワク。
 関西大会での龍谷シンフォニックバンドの演奏の録音が届く(早っ!)。早速聴いてみると、なるほど、かなり早いテンポでの力演。

 先日書いた通り、龍谷SBは府大会と異なる指揮者が振ったために規定違反で失格になりました。確かに、事前に確認しなかったバンド側に非があるし、違反は違反なので失格であることに異議を唱えるつもりはありません。しかし、バンドを弁護するならば、やはり規定が変わった(今年から、昨年から?)ことがバンド側に徹底していなかったこと、事前説明が不十分であったこと(少なくとも私はそう聞いている)は納得できないのではないでしょうか?特に過去にも数回同じように異なる指揮者で出場したことのある同バンドですから、まさか今年に限って失格になるとは思わなかったでしょう。(繰り返しますが、だからと言って確認を怠った非はある) 毎年恒例のことですが、参加申し込みの際に、各バンドに対して規定を配布するくらいのことは行われてしかるべきではないでしょうか?

 そもそも、この「規定」というやつは「地域ルール」がかなりあります。今回の指揮者の件にしても、他の支部では失格対象にならないところがあるのでは?(調べてませんが) 今回の一件を契機に、ちょっとこの「地域ルール」について考えてみました。

 支部や県によって「コンクール」の実施方法が違う、というのは、審査員をするような人や、支部以上の大会に進むバンドの人以外には、あまり知られていないことなのかもしれません。
 県大会の前段階である「地区大会」がない県というのは結構あるし、逆に一個突破すればいきなり全国のところもある(東京支部職場の部)。表彰の仕方にしても、銅賞の下に「奨励賞」なるものを設けて四段階評価にしているところもあれば、「○○賞」のような副賞を設けている県も多い(無い県もある)。部門だってA部門しかないところもあれば、D部門まであるところもある。シード制を設けている支部/設けていない支部、というのもあるのかな?(もしかしたらこれは全支部実施なのかも) ここらへんは人口密度や、上手な学校が多いかどうか(これは私立の多さにも関係するのか)によっても左右されることなので、格差があるのは当然といえば当然かもしれません。

 しかし、それ以外での細かく、それでいて演奏(選曲)に重大な影響をもたらす差異というのが散見されます。(今回の指揮者に関する規定もその一つ)
 よく話題になるのが「職業演奏家」の定義。まぁ、音大出の中でプロと呼べるのは、各大学から年に1人でればいいほう、という世界なので、本当の意味で「職業演奏家」と呼べる人がコンクールに参加している、という話は聞いた事がないのですが、少なくともその「境界」は定義されていない。一回でもプロオケでトラで乗ったことがあれば、たとえ日常的に演奏で収入を得ていなくてもプロとして扱うのか。微妙です。まぁ、管楽器奏者はほとんど例がないと思いますが、ハーピストやピアニスト。これって結構「職業音楽家」を乗せているケース、あるんじゃないですか?「町のピアノの先生」、これ、「職業音楽家」ですかね?
 作曲の立場から言わせてもらえば、気になるのは「使用可能楽器」の定義です。例えば、規定では「電子楽器」の使用はヴィブラフォンとエレキベースを除いては不可です。では、「電子楽器」の定義とは?今回、私の曲にはサイレンの指定があったのですが、音量的に難しかったら拡声器に付いているサイレンを使用してはどうか、と提案したことろ「電池を使うからダメ」と言われました。う〜ん、巨大な手廻しサイレンと同じ効果なのに、それだけでダメというのは納得がいかないような気がします。今後、様々な曲が登場するうちに、ちょっとした電動の仕組みを使った作品というのが出てくるかもしれません(例えば電池式の簡易ボコーダーや擬音楽器など)。そうした「パーカッション」に類するものまで頭ごなしに「電気を使うから」と禁止してしまうのはいかがな物か。
 まぁ、そんな特殊な例を持ち出すまでもなく、いつも思うのがピアノの内部奏法に関する規定がないこと。プリペアドはまぁ危険なのでダメでしょうが(にしても規定はない)、楽器を全く損傷する心配のないミュート奏法やハーモニクス奏法の扱い、ってのはどうなってるのでしょうか。私のような作曲家には、この規定の有無は大問題なのですが、過去に話題となったという噂は聞いた事がありません。

 話が脱線気味でしたが、言わんとすることは一つで、「地域によって違いがあってはいけない」ということです。ある地区ではOKで、ある地区では失格。そういうことがあってはいけません。吹奏楽コンクールが「全国規模のコンペティション」である以上、それが一種の「勝負」であることは否定できません。しかし、勝負というのはある共通のルールの上で行われるからこそ成立するものではないですか?勝負以前の問題で強制的に「負け」が決定付けられるのは、納得できないものがあります。
 ある県では、ウォーターゴングの使用が禁じられています。その県ではシュワントナー「そして山の姿はどこにもない」は演奏できないのですね。となると、あの埼玉栄の名演は何だったのでしょう?埼玉では演奏できるのに、その県では演奏できない。そのような不公平というのは、《教育的》ではないのでは?


 全国規模で展開される以上、共通の規定というのは確立されておいて然るべきものだと思います。それが参加者全員の共通認識として根底になければ、全国的に平等な出場権というのは有り得ません。あきれる程当たり前のことが徹底して明文化されているPL法のようなものがある現代なのですから、吹奏楽コンクールの規定というのも現場判断に任せずに、中央が統率を図るべきでしょう。

 また、そういったことに口出しできる立場の人達(審査員を務めるような立場の人や、各吹連の役員など)も、積極的に考えていくべきでしょう。自分の仕事や、自分の担当地区のことをこなすだけで、全体のことを考えていない人が多いような気がしてなりません。


 とにかく、一生懸命演奏した人達が、自分たちと関係のない理由のせいで涙をのまなければならないという状況は、もう二度と見たくはないのです。



 余談:本日、難産だったブラスアンサンブルのためのフラリッシュ「サルムの光」がようやく完成。明日からはまた別の締め切りが・・・・・
 今日は吹奏楽コンクール関西大会一般の部。拙作「セマンティック・エラー」を自由曲にして下さった龍谷シンフォニックバンドの出番です。

 さて、結果は

 :
 :
 :
 :
 :

「審査対象外」

 :
 :
!?


 誰も予想だにしなかったこの結果。現場からのメールでは一体何が起きたのか把握できなかったのですが・・・・・
 どうも、府大会と支部大会で指揮者が違っていたことが問題となったそうで。これまでにもそういう例は全国的に一杯あったと思うのだけど、話を聞くにどうやら今年から新しく出来た規定なのだそうで。(支部ルール?) いや、当事者でも当地者でもないので人づてに聞いただけなので確かなことは言えないのですが。
 現場からの実況(もちろん休憩時)レポートでは力演だったそうで、それだけに残念。しかし、バンドの皆さんが楽しんで演奏して下さったのだったら、それで満足。たくさんのメンバーが集まるバンドの全員があのタイプの曲を好きかどうかは難しいところですが。
 少なくとも、私は楽しかった。バンドの皆様、ありがとうございました!
 東京佼成ウインドオーケストラさんの第86回定期演奏会のプログラム解説、書き終わり。
http://www.tkwo.jp/Concert/Concert.html#teiki

 今回はちょっと書き方を変えてみました。前まではCD解説の延長で、楽譜を文字で追うようなことも書いていたんです。あ〜なって、こ〜なって、ここでソロが出て、こう、みたいな。CD解説だとそれが楽譜の代わりになるし、何度でも解説を見ながら聴くことで曲の全容の理解の助けになるから、この方がいい訳です。解説も何度でも読まれないと、せっかく付いてくるんだから損だし。
 で、前回も「ウインド・ソロイスツ」という小編成の回だったこともあって、「この楽器の次はこの楽器が目立ちますよ」みたいなことを書いていたわけです。自分のやってる楽器のソロに注目したい人も多いだろうな、と思って(既にこういう意図が成立しちゃう辺りが吹奏楽独自のものでイヤンな感じですが)。でも、実際に演奏会会場に行ってみたら、解説を読みながら聴いてる人なんていないわけですよ。考えてみれば当たり前ですが。客席も暗くなりますしね。
 だから、今回は「演奏会が終わった後に読んで役に立つ」方向で書いてみました。具体的には、楽譜の逐次追いをやめて、とことん成立背景や楽曲情報、関連作品の紹介なんかを重視する。そうすることによって、演奏会に行ったことによって、お客さんの世界が広がるきっかけがちょっとでもできればいいかな、なんて思った次第です。
 まぁ、実際にやる曲にほとんど触れないで関係ない曲についてばっかり書いていたら、それはそれで困ったものなので、そこらへんのバランスをどう取っていくかが難しいのですが。

 それにしても、相変わらず私は「書き過ぎ」の傾向があるらしい。今回は文字数の下限と上限に2000文字も幅があったのですが、上限を500文字ほど超えた文量(たぶん何とかなると信じている)。たった3曲なのに・・・・・
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プロフィール
HN:
NAPP
年齢:
46
HP:
性別:
男性
誕生日:
1978/06/19
職業:
作曲家、のはず
自己紹介:
作曲家。
東京音楽大学・非常勤講師(作曲)。
NHK-FM「吹奏楽のひびき」担当。
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