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中橋愛生(NAPP)の不定期日記
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 サッカーを気にしながらも「トリビアの泉」をつけたところ、カーゲルの「フィナーレ」が取り上げられていた。果たして番組のために山形交響楽団はこの曲を演奏したのか、それとも、たまたま定期でやることは以前に決まっていたのか・・・・・ この「フィナーレ」、accordからCDも出ていますので、興味を持った人はぜひ聴いてみて下さい、と補足トリビア。そのうち、この番組で「一人の男のためのシンフォニー」や「無伴奏人体ソナタ」、はたまた「ノスタルジー 〜 一人の指揮者のためのソロ」が取り上げられる日がくるような気がしてならない・・・・・

 ところで、私は一日1枚のペースで手持ちのCDをiPodに放り込む、というのを最近の日課にしています。とりあえずガレリアのこともあるし吹奏楽のデータベースを作ろうと思って色々入れています。意外にもスクールバンド用の曲のCDも結構持っていたりするのですが、いや、ほんと懐かしいのが一杯。私、これでも中学の頃は部活っ子。弱小吹奏楽部だったので難しい曲・流行りの曲はあまりやらず、いわゆるアメリカもの(当時はまだヨーロッパのものは少なかった)のベーシック・レパートリーを沢山吹いたものです。そこらへんのこともあって、その手のCDを懐かしさ半分で集めていたり。もちろん今聴くと色々なところが気になって純粋に楽しめない部分はあるのですが、それでもR.ミッチェル「大草原の歌」なんかは涙なしには聴けないし、J.バーンズ「アルヴァマー序曲」を聴くとトロンボーンだった私は夏の暑い日に目の前が真っ白になったのを思い出す(ところでアルヴァマー、汐澤盤とバーンズ自演盤のテンポ設定の話はよく聞くけれど、フェネル盤についての評判はあまり聞かないのは何故?)。
 アメリカのスクールバンド用作品では「A-B-A」という構成があまりにも露骨過ぎて興ざめするところが少なくないけれど、最近の流行のヨーロッパ作曲家諸氏による「本人は美味しいと思っている旋律の寄せ集めによる構成力ゼロのメドレー作品」よりは、よっぽど教育用にふさわしい、と思う。

 で、この「のすたるじっく」な話、次回へ続きます。(珍しく連載もの)

 豆情報。出版社のサイトによっては、参考音源がダウンロードできるところがあります。そんな中で、このサイトは全曲が聴ける音源が一杯あって、お得な感じがします。
http://www.kjos.com/
(「Band」 → 「Band Listing」 → 「Concert Band」と進んでみて下さい)
 殆どは、5〜6分程度の、本当に「教育用」のいわゆる「スイソウガク」作品なのですが、中にはマーク・キャンプハウスの「シャイニング・シティ」のような20分近い大曲もあったりして、侮れません。ティモシー・マーも一杯あったりして(私は「sol solator」がお気に入り)。
 まぁ、このサイト、昔 何かというと吹かされたカカヴァスの「ブラス・フィーバー」の音源を探していて見つけたのですけれど(笑)。

 あとね、「好きな曲」と「いい曲」は違うんですよ。
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陸上自衛隊中央音楽隊が、2月11日に茨城県の鹿嶋勤労文化会館で、また、2月13日にルネこだいらで、演奏会をやるそうですね。で、その曲目が

第1部
行進曲「新潟」 (湯浅譲二)
古典風軍楽「吉志舞」 (伊福部昭)
日本の抒情から 「故郷」(岡野貞一)
「さくらさくら」(日本古謡)
交響組曲「野人」 (渡辺浦人)

第2部
行進曲「無敵の鬼軍曹」 (堀滝比呂)
吹奏楽のための「犬夜叉」 (和田薫)
交響組曲「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」 (ジョン・ウィリアムズ)
新撰組![NHK大河ドラマ・テーマ音楽] (服部隆之)
「ロード・オブ・ザ・リング(指輪物語)」 (ハワード・ショア)

 「吉志舞」と「新潟」が生で聴ける機会は後にも先にもそんなに多くないですからね。これは貴重です。
 ただ残念なのは、もうどちらの演奏会も入場券の配布受付が終了しているということ。
 まぁ、自衛隊によるこれらの曲の演奏は、もうすぐちゃんと録音されてCDに出ますから(新潟は録音済、吉志舞は明日録音)、聴きに行けなかった人はそちらを買って頂くということで・・・・・
 ガレリア・ウインドオーケストラの定期演奏会の解説をメールで送る。今回はマーチと変奏曲。 毎回思うのだけど、マーチの解説ってのは実に書きづらい。作曲家の他の音楽作品との関連性が薄かったりするし、何よりも音楽的内容を文章で解説しても大した量にならない。えてして曲の成立背景に終始してしまいがちだ。 それに対し、変奏曲の解説は曲の内容だけで書く事が多すぎて、やたらとスペースを食う。今回もバーンズの幻想変奏曲は第20変奏まであるもんだから、各変奏について一言コメントしただけで膨大な量。まともにやると第一部と第二部の解説で紙面のバランスが著しく偏ってしまう。今回はそんなことにならないように、各形式「そのもの」についての私見を載せることで文字数調整を図ってみたのだけど、どうだろうか。 また、第一部「マーチ」と第二部「変奏曲」といういささか奇妙なプログラミング(私は選曲の段階ではまだガレリアに参加していなかった)をどう扱うか、そこらへんも私なりに味付けしてみたつもり。
 ガレリア・ウインドの定期の選曲は、第四回は私が中心になってやらせてもらえることになっているので、だいぶ見えてきてはいるのだけど、実は第三回がクセモノ(苦笑) 「オリジナル」にこだわるのはいいのだけれど、その結果は案外「有名どころ」の曲目になってしまいがち。「こだわってるように見えて、実は普通」というような選曲にだけは絶対にしたくないんだけどなぁ。それにしてはテーマが難しいわ・・・・・

 全く違う話。先日、初演を聴きにきて下さった某氏に「科戸の鵲巣」をJBA作曲賞に出すことを勧められた(今年からこの賞は制度を変更し、既演曲でなければならなくなった)ので、ふと思ったこと。この賞って、応募要項とか見た事ないんです。音大には海外の主要な作曲コンクールと国内のほぼ全てのコンクールの募集要項が送られてくるのですけど、JBA作曲賞は見た事がない。また、ネットとかで募集要項が出ているのも見た事がない。たぶん、日常的に吹奏楽に関わっている人しか、この作曲賞の存在を知らないのではないでしょうか。なんか、勿体ない話です。そして、もちろん私も募集要項は見た事がなく、出そうと思っても出し方が分からないのでした。チャンチャン。
 余談ながら、ABAオストワルド作曲賞(これも吹奏楽の作曲コンクールでアメリカの有名コンクール)の要項は、日本で売っている「世界のコンクール一覧」みたいな本にも載っていて、それによるとどの国の人でも出していいのだそうな。しかし、未だかつてこのコンクールに日本人が入賞したことはないんですね。出したことある人っているんでしょうかね?
 昨日・今日の日程で、陸上自衛隊中央音楽隊でのレコーディング。わずか二日間でかなりの数を録音する、というかなりタイトなスケジュールです。私はCDの企画に加わっており、レコーディングではバランスチェックや音ミス(吹き損じ)チェック、必要があれば楽譜の書き換え(古い楽譜だと誤りが多いのですよ)などを担当しています。
 今回録音したのは、「ハート・オブ・オーク」(W.ボイス)、「RAF分列行進曲」(W.ディビス)、「ボギー大佐」(アルフォード)、「ワルツィング・マチルダ」(M.カウアン)、「馬あぶ より 市場」(ショスタコーヴィチ)、「千代田城を仰ひで」(江口源吾)、「陸軍分列行進曲」(ルルー)、「凱旋」(堀滝比呂)、栄誉礼「冠譜」及び「祖国」(黛敏郎)、「巡閲の譜」(須摩洋朔)、「新潟」(湯浅譲二)、「キスカマーチ」(團伊玖磨)、「信濃路」(小山清茂)、「海辺の道」(酒井格)、コンセルト・マーチ「シンタックス・エラー」(中橋愛生)、「大脱走のマーチ」(エルマー・バーンスタイン)、「スターウォーズ・エピソード1 より フラッグ・パレ−ド」(J.ウィリアムズ)、「サンダーバード」(B.グレイ) という18曲。
 この新録分に、かつて販売されていた(現在は廃盤)CDの音源15枚分から珍しいもの・名演を選んで加えて、新たに国別・傾向別に分けられた10枚から成るマーチのシリーズCDを発売しよう、というもの。新録の曲目だけでも分かる通り、基本中の基本から、かなり珍しいものまで幅広く押さえた、「いわゆる決定版」(会社・談)。
 このサイト的に注目なのは(って、私も選曲に加わってるのだけど)、湯浅「新潟」、小山「信濃路」といったあたり。前者は随所にお洒落な和音が配置されていて、さすがという感じ。後者はとにかくマーチのCDにあって異彩を放つ(笑) 戦争映画という先入観を持っていると意表を突かれる「キスカ」は他の團マーチとはまた違った感じで面白い。最近「山辺の道」のCDが出たので姉妹作も出したかった酒井作品はカッコー・ホイッスルが登場する異色のマーチ。 とにかく派手でカッコイイのは「フラッグパレード」か。これは録音も大変でした。 あと、黛と須摩の曲はいわゆる「秘曲」というやつで、その道の愛好家には待望の音源化だったりする。 「凱旋」は意外にもスタジオ録音は初。
 まぁ、とにかく録音量がハンパじゃない。この強行録音をこなした陸中は、さすがプロという感じ。おそるべき体力と集中力。自衛官ならでは、とも言える。
 密かに私の曲も入っているのですけど、あっけなく演奏できてしまった陸中の合奏力は恐るべし。自分では相当難しく書いたつもりだったのですが、軽々と演奏していたように見えました。う〜ん、なんか悔しいので、もっと難しくしておけばよかったのか?(笑)

 ということで、そんなCDが出ます。発売は3月を予定しているそうです。私は一部の曲の解説とかも書いたりしてます(って、これから書く)。


 明日(もう今日だけど)、明後日は京都に行って、龍谷大で「玻璃ぷりずむ」の練習です。そして、9日には再び陸中で今度は「科戸の鵲巣」の練習。他、色々と打ち合わせが入っていたり、10日までにガレリアウインドの解説を書かないといけなかったりと、やっぱりタイトなスケジュールで過ごすのが癖になっているようです(泣笑)
 佼成ウインドの12月26日の定期演奏会のプログラム解説を書き上げてしまう。例の邦人作品集が出るのが12月11日だから、その直後の演奏会。だから武満の「室内協奏曲」の解説は使い回ししづらいんですね、これが。微妙に論点を変えたつもりなのだけど、やっぱり大部分はかぶってしまった。
 組曲モノが多かったためか、字数を2000字近くオーバー。たぶん後で削らないといけないだろうけど、とりあえずこれで送ってみよう。締め切りまでもうちょっとあるし。私って「書き過ぎる」傾向があるらしく、いつもそうなんですね。ガレリアのときはフォントを小さくして収めてもらったものの「読みにくい」の声が多発。「黒船以来」のときもかなり削った覚えが。佼成のCDのときは上限設定がなかったから楽だったけど、解説自体が難しかったからなぁ。私は「1音符あたりの単価が安い」とよく言われるけれど、「1文字あたりの単価」も安いのではなかろうか?(いや、十分すぎるほどの謝礼は頂いてるのですが)
 プーランク「フランス組曲」を調べていたら、プーランクの管打楽器のみによる「ファンファーレ」(3分ほど)という曲のCDがあるのを発見。さっそく聴いてみたら、どこまでも陰鬱な響きでいい感じ(笑)。今度楽譜探しておいて、どっかでやろう。

 「科戸の鵲巣」のパート譜も完成。梱包まで済んだので、明日、他の送らないといけない楽譜と一緒に発送してしまおう。このパート譜に関しては、忙しい中、手伝ってくれた院生のS君にひたすら感謝。おかげで予定よりも遥かに高いクオリティで仕上げることができました。お礼、はずむからね。でも、授業は甘くしないからね♪

 これで、急ぎのものは「玻璃ぷりずむ」の作曲以外が済んだ、かな。これで専念できそう。でも、明日は一日用事があるし、明後日は全国大会を聴きに(というより、龍大に会いに)行くので、まだかかれないのかな。見取り図は出来てて、あとは音を選ぶだけだから、多分いけると思うのだけど。
 年内には、あと解説の締め切りが一つと男声合唱組曲の締め切りが一つあるのだけど、あまり先のことは考えない、考えない・・・・・
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プロフィール
HN:
NAPP
年齢:
46
HP:
性別:
男性
誕生日:
1978/06/19
職業:
作曲家、のはず
自己紹介:
作曲家。
東京音楽大学・非常勤講師(作曲)。
NHK-FM「吹奏楽のひびき」担当。
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